絶滅危惧植物とは、環境省や各自治体が発行するレッドリストに記載される植物のことです。レッドリストは、7つのカテゴリーに分かれており、絶滅(EX)、野生絶滅(EW)、絶滅危惧IA類(CR)、絶滅危惧IB類(EN)、絶滅危惧II類(VU)、準絶滅危惧(NT)、情報不足(DD)の7つです。
それぞれの定義は、絶滅は「我が国ではすでに絶滅したと考えられる種」、野生絶滅は「飼育・栽培下、あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種」、絶滅危惧IA類は「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの」、絶滅危惧IB類は「IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの」、絶滅危惧II類は「絶滅の危険が増大している種」、準絶滅危惧は「現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種」、情報不足は「評価するだけの情報が不足している種」となっています。
環境省レッドリストは2020版では、被子植物において、絶滅が28種、野生絶滅が11種、絶滅危惧IA類が529種、絶滅危惧IB類が520種、絶滅危惧II類が741種、準絶滅危惧が297種、情報不足が37種となっています。
近年では、ヒトの活動や生活様式の変化などに伴い、野生植物の生育地が様々な形で奪われています。これらの要因もあり、レッドリスト更新の度に、記載される植物種は増加しています。
ただし、環境省レッドリストは国内全域と対象としているため、局所的に見れば、絶滅危惧IA類に指定されている植物でも、群生地が存在する場合があります。
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